泰陶房 服部泰美

 

福井県で作陶を続ける、泰陶房・服部泰美さんの器のお取り扱いを始めました。

線刻があしらわれた、今年登場の新シリーズです。

 

服部泰美といえば、深い翠の織部作品。そのため、この線刻シリーズを目にした時は、とても新鮮でした。織部作品の凛とした品と潔さ、優しい美しさを持ち合わせつつも、より親しみやすい印象。それでいて存在感があります。

  

泰美さんは、近年、器づくりの主拠点をこの三国町に移しました。ようこそ三国へ!暮らしの文化が豊かなこの町に、素敵な作家さんが根を下ろしてくれる。こんなに嬉しいことはありません。

 

先日、三国の工房にお邪魔して驚いたのが、作品の多様性。織部や線刻、黄瀬戸、焼締など、様々なシリーズが並んでいました。その全てが一人の作家さんの手によるものであることに驚き、一つひとつに物語がしっかりと息づいていることに心躍りました。

 

あぁ、この人は器と向き合い、土と向き合い、作り続けることが心底好きに違いない―。

 

素材である土の半分は、自らが福井の地で掘り起こしたもの。作品にあわせて土を使い分けています。織部で地位を築いているのに、まだまだ新しい挑戦を続け、さらなる進化を目指している泰美さん。こうして言葉を連ねるとストイックで孤高の作家のようですが、実際は日々の暮らしを楽しむ、チャーミングで綺麗なお姉さん。

 

「この器、こんなふうに使うと便利なんですよ!」と自宅のキッチンに招いてくださり、食器棚を見せてくださいました。そのなかには他の作家さんの器もあり、一つひとつの使い勝手を楽しそうに教えてくれる。そういう泰美さんだからこそ、使い手にあわせて柔軟に作陶し、チャレンジを続けることができるんだろうなぁ。潔くてサバサバしているけれど親しみやすくて、その奥に美しい芯がある。作品と作家はやはり似ている。

 

泰美さんと話していると、特別な存在に感じていた織部を日常使いしたくなりました。今回は線刻シリーズですが、そのうちに…。まずは、直感でひかれた線刻シリーズからお付き合いを始めます。どうぞよろしくお願いします。